『西南日本内帯』の簡単な解説

 地質学上の西南日本とは,従来は“糸魚川−静岡構造線”よりも西側の地域を指していましたが,現在は“棚倉構造線”を東限とする考えになっています。そのうち,中央構造線を境にして,北側(大陸側)を“内帯”,南側(海洋側)を“外帯”とそれぞれ呼びます。中部地方の内帯を例にとると,北から南へ,飛騨帯・飛騨外縁帯・美濃帯・領家帯という帯状配列が明瞭にみられ,それぞれの地帯ごとに異なる形成過程をもっています。