理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
虹の解説


虹ができる理由
 『虹』は太陽光が大気中を浮遊する水滴の中で屈折、分散したものが水滴の内部で全反射され、再び外に出てくるためにできるものです。
 通常よく見られる虹は地上から紫・青…赤の順に並んでいます(写真・その2)。こうした虹は『しゅこう(主虹)』と呼ばれるもので、この他に『ふくこう(副虹)』と呼ばれる虹が現れ、二重に見えることがあります(写真・その1)。『副虹』は『主虹』とは逆の順番に色が並んでいます。この違いは水滴の中で何回反射が起きたかの違いによっておきます。すなわち、『主虹』が1回の全反射によって外に出てきた光(右図・上)であるのに対して、『副虹』のほうは2回の反射を経て外に出てきた光(右図・した)であるわけです。
 この回数の違いによって、虹が見られる角度も変わってきます。太陽に背を向けて『主虹』は40°〜42°、『副虹』は51〜53°の範囲でそれぞれ見ることができます。