理科教材データベースさんご礁の生き物
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
ヤエヤマカワラサンゴ





和名:ヤエヤマカワラサンゴ
学名:Podabacia crustacea
分類:刺胞動物門>花虫綱>イシサンゴ目>クサビライシ科>ヤエヤマカワラサンゴ属
撮影地:北谷町宮城海岸,沖縄島(沖縄県)水深8m
撮影者:伊勢戸 徹

本種は薄い半円状の板が放射状に重なるような形状の群体を作りますが、写真の群体のように
すり鉢状になることもあります。同じようにすり鉢状になるスリバチサンゴ属Turbinariaとは
個虫の形状が異なるので区別できます。つまり、スリバチサンゴ属では個虫が煙突のような形
をしていますが、ヤエヤマカワラサンゴ属では写真のように平行な筋が重なったような文様が
あります。クサビライシ科には単体性で非固着性のサンゴ(トゲクサビライシ属の仲間参照)
が多いですが、数個体からなる群体(キュウリイシ属の仲間参照)もいれば、本種のように
(多くのイシサンゴ類と同様に)固着して大きな群体を作るものもいます。