裸子植物のグネツム類に属する珍しい植物です。ナミビアのナミブ砂漠でみられます。雄株(おかぶ)と雌株(めかぶ)の違いがあって、裸子植物と種子植物の性質を兼ね備えた植物として注目されました。雌株には70〜100個種子がはいったコーンができます。これは裸子植物に属する松などの「松かさ(まつぼっくり)」に似ています。一方、雄株の生殖器官は、種子植物のものと類似していると言われています。最近の研究によると、花粉は昆虫によって運ばれるといわれています。実際、雌株のコーンは、甘い樹液を分泌し、たくさんの昆虫が集まっています。受精を終えた種子はめったに発芽しませんが、大雨などの降った年に発芽するらしく、ひとつの地域にみられるウェルウィチアの樹齢はそろっていて同じ年に発芽したものが成長したものと考えられています。 ウェルウィチアは、オーストリアの医者フリードリッヒ・ウェルウィッチによって1859年に発見さられ記載されたものです。チャールズ・ダーウインもたいへん注目したそうです。植物の進化における貴重な植物で、植物界のカモノハシといわれることもあるそうです。 |