理科教材データベース
岐阜大学教育学部理科教育講座(地学)
月齢3日の月
月齢1から3にかけての細い月に危難の海が浮かび上がる。危難の海は、東西570k m、南北450kmの楕円形の巨大衝突クレーターであり、39億年前ごろにマグマが流 れ出して低地を埋めつくした。南西の縁にあるヤーキスやリックといったクレーター は、高い峰だけがかろうじて埋没をまぬがれており、大量のマグマがあふれ出たこと を物語っている。 近くにあるピカールという直径19kmのクレーターは、溶岩が流れたあとにできた 若いクレーターであり、くっきりとした地形で特徴づけられる。これは危難の海の中 にある若いクレーターの中では最も大きく見つけやすい。 危難の海の東の縁には、アガルム岬がせり出している。月齢1や月齢2の月を観察 するときは、アガルム岬に注目してみよう。 月齢3の月では、危難の海のすぐ北にある直径100kmのクレオメデスというクレ ーターがくっきりとした姿を現すようになる。月齢4になると危難の海の西側に明る い光条を放つプロクルスというクレーターが目立つようになる。
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