土星の衛星タイタン
カッシーニ/ホイヘンス計画の成果
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図5 |
図6 |
2004年に土星に到達した土星探査機カッシーニは,次々と土星,衛星,リングなどの探査を行っている.
衛星タイタンの軌道半径は1220万km,15.94日で土星の周りを一周している.半径は1530kmで厚い大気で覆われている.
大気組成は窒素とメタンが主成分である.メタンは光化学反応によって分子量の大きい炭化水素化合物が作られる.大気中
に大量のメタンが存在することは,タイタン表面にメタンの海が存在するか,衛星内部から放出されていると考えられ
てきた.
カッシーニ/ホイヘンスの探査によってベールに包まれていたタイタンの様子が明らかになってきた(図2).
撮影には光の透過率の高い赤外線カメラが使われている.図3には,河川のような地形が見られる.
図4の白い帯状の部分は液体の水が流れ出したのではないかといわれている.この写真には,黒っぽい
筋状の部分もみられ,こちらは液体状のメタンが流れ出したあとではないかといわれている.
図5は,地表の様子を写した写真であり,白っぽい色をした小石のような塊の直径は15cmである.
文献:
Porco, C. C. et al. (2005) Nature, 434, 159-168.
画像提供=NASA/JPL/Space Science Institute. |