はげしくゆれた濃尾地震(のうびじしん)

震度分布図
濃尾地震によるゆれ方の分布

根尾谷・濃尾断層系分布図
根尾谷断層の分布

濃尾地震は今から110年ほど前の1891年におこり,日本で起った地震のなかでもっとも大きな地震の一つです。左の図は濃尾地震でのゆれ方の強さを表しています。数字が大きいほどゆれ方が大きく,7が最大です。岐阜(ぎふ)県や愛知(あいち)県を中心に6~7の強いゆれがあり,かなり広い範囲(はんい)でゆれたことがわかります。
この地震による死者は7,273名で,建物がたおれたり,橋がこわされたりして,大きな被害(ひがい)がでました。
大きな被害とともに人々をおどろかせたことは,左の図の赤い線で示されるように,福井(ふくい)県から岐阜県へかけての細長い地域で,地震とともに地面が大きくずれたことでした。こうした大地のずれを断層といい,濃尾地震とともに地表に現れた断層を根尾谷(ねおだに)断層と呼びます。
根尾谷断層では,かなりの長さにわたって大地がこわされたわけですから,その時にでたゆれもかなり強かったことになり,大きな被害をもたらしました。