アヴァロン半島の柱状図
(ナーボーンとゲーリングの2003年の研究にもとづく)
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この半島には,約6億年前の氷河堆積物・ガスキアーズ累層 [英語]がある。その約3000 m上位にあるミステイクン・ポイント累層 [英語]からは,多様かつ豊富なエディアカラ生物群化石が発見されている。その形成年代は5億6500万年前で,最古のエディアカラ生物群の産出露頭だとされてきた。
カナダ,クイーンズ大学のG. M.ナルボーン [英語]と南オーストラリア博物館のJ. G.ゲーリング [英語]は,ガスキアーズ氷河堆積物とミステークン・ポイント累層の間にあるブリスカル累層 [英語],ドルック累層 [英語]にエディアカラ生物群化石が含まれているか,詳しい調査を行なった。その結果が,米国地質学会の機関誌Geologyの2003年1月号に掲載された。
彼らは,カルニア(Charnia)という,大きさが2 mにも達する巨大な葉状化石が,ドゥルック累層やその上のブリスカル累層に含まれていることを発見した。さらにそれだけでなく,これらの化石が下流側に倒れるようにそろって地層にはさまれていること,つまり,当時は地面から生えるように生息していたことを読みとった。
発見された化石は,5億6500万年前よりかなり前からエディアカラ生物群化石が出現したことを物語っている。このことは,全球凍結事件とエディアカラ生物群化石の産出時期の対応をいっそう確かにするものである。
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