Web教材 NaClの状態変化・水への溶解  Ver. 1.12 (2009/9/7)

5.NaClの水への溶解

NaCl 立方体の表面から溶解しはじめ,最後に完全に溶解してしまう様子がわかります.

32個のNa粒子(ナトリウムイオンNa+ + 32個のCl粒子(塩化物イオンCl-)からなるNaCl(固体) および 224個のH2O分子(= 448個のH粒子 + 224個のO粒子)からなる(液体)を共存させた上で 99℃(= 372 K)に保持しました. 少しずつNaClが水に溶解していき,やがて完全に溶解しました. 溶解が進むにつれ,内部エネルギー E はわずかに上昇しています.

NaCl(固体) と 水(液体)が共存した状態


















Na粒子(黄色)Cl粒子(緑色)とが立方体状に 規則正しく並んでいる部分(中央)が固体のNaCl,その周囲をとりまいているのが液体の水(H2O)です.

溶解が進みつつあるところ




















上の図から約 200 ps 経過すると,固体NaClの立方体は崩れはじめます.

全体が溶解したところ




















さらに約 200 ps 経過すると,NaClは水に完全に溶解しました。

溶解が進んでいく様子

それでは,溶解が少しずつ進んでいく様子を連続的に見てみましょう.
溶解が進んでいく様子のアニメーション(2分13秒)を見る (AVI形式,50 MB)

なお,アニメーションをさまざまな方向から眺めたい方は,gfa形式のファイル NaCl_in_water.gfa (10.2 MB)をご利用ください.
(使用法はこちらをご覧ください.)

Copyright by

高知大学教育学部 赤松研究室 赤松 直,田 偉,南場 功充
岐阜大学教育学部 川上研究室 川上 紳一
東京工業大学地球惑星科学専攻 河村研究室 河村 雄行

協力者

室蘭工業大学工学部材料物性工学科 澤口 直哉