シャーク湾での発見

1933年、Black (1933)がバハマのアンドロス島でシアノバクテリアのマットとその下位に形成されている縞状堆積物を記載しました。そして縞状堆積物の形成過程として、シアノバクテリアのマットに海水の流れによって運ばれてきた砕屑粒子が付着して成長したとする考えを提示しました。また、形成環境によって形態が異なることも明らかにしました。その後、Ginsburg et al. (1954)は、ストロマトライトの形態と環境因子の関係を詳細に調べました。1961年にLogan (1961)は、ウェスタン・オーストラリアのシャーク湾に先カンブリア時代のストロマトライトと類似したシアノバクテリアのマットを発見しました。その後、シャーク湾に見られるシアノバクテリアのマットの構造物もストロマトライトを呼ばれるようになりました。
1960年代から70年代の初期にかけて、
というドグマ(教条的な考え)が広がりました。このようなドグマは、先カンブリア時代のストロマトライトの形態に基づいて地質時代区分をしたソ連の地質学者のドグマと大きく対立しました。
Montyは、バハマのバイオマットの研究からストロマトライトの形態やファブリックは、付着しているシアノバクテリアの種類によっても異なることを明らかにし、ストロマトライトに関する解釈に問題提起をしました。その論点は次のようです。
ことが、イェローストーン国立公園の緑色硫黄細菌(クロロフレクサス)のマットの存在が発見されて明らかになりました。
文献
1933. Black, M., 1933, The algal sediments of Andros Islands, Bahamas: Royal Society of London Philosophical Transactions, Ser. B, 222, 165–192.
Ginsburg, RN et al. 1954.
Logan, BW. 1961. Cryptozoon and associated stromatolites from the Recent, Shark Bay, Western Australia. Journal of Geology, 69, 517–533.