能郷谷沿いに南下した断層線は,下図のように能郷から根尾西谷川の左岸 (東岸) に沿って南南東へむかって延びていきます.その間,山麓斜面や段丘面上を横切る各所に明瞭な断層地形を残しています.
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[注] ふつうは直線あるいは緩やかな曲線を描いてつながる尾根筋が断層で水平ずれをおこすと,b点のように鞍部で折れ曲がるような配置になります. |
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根尾村門脇における段丘面上の低断層崖 (上図Cの位置; 2002年9月撮影)
人がいる位置でお茶の木の列が左ずれで屈曲しており,その位置で斜面の傾斜がわずかに変わっています.奥に見える屋根は淡墨温泉の建物です.トレンチ調査は写真左端付近で行われました.
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根尾村門脇におけるトレンチ壁面のスケッチ
[粟田ほか(1999)による] |
【文献】
粟田泰夫・苅谷愛彦・奥村晃史(1999) 古地震調査にもとづく1891年濃尾地震断層系のセグメント区分. no.EQ/99/3,115–130. |
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根尾村越卒北方の段丘面上における低断層崖 (前図fの位置; 2002年11月撮影)
手前の田面 (北東側) と奥の林 (南西側) との間に比高3~4 mの段差があります.
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【文献】
岡田篤正・松田時彦(1992) 根尾村水鳥および中付近における根尾谷断層の第四紀後期の活動性. 地学雑誌,101,19–37. |
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