地球史における硫黄同位体比の変遷
これまでに測定された地質時代の蒸発岩、硫化物の硫黄同位体データのデータを示す。顕生代については、海水組成を反映していると考えられる蒸発岩の硫黄同位体比と、硫酸還元バクテリアによって生成された硫化水素によって生成された硫化物の硫黄同位体比にはおおきなずれが認められる。23億年前以前の硫化物の硫黄同位体比のばらつきは小さく、0に近い値をとっていることがわかる。
- クップフェルシーファー(中央ヨーロッパ)。
- Nonesuch頁岩(カナダ楯状地、スペリオル地方)。
- アディロンダック山(カナダ楯状地、グレンヴィル地方)。沈殿した硫化物。
- マッカーサー盆地の頁岩・泥岩・炭酸塩岩(オーストラリア)。
- オンワチン粘板岩(カナダ楯状地、サドバリー地方)
- オウトクンプの黒色頁岩(フィンランド)
- フラッド・シリーズ(カナダ楯状地、サドバリー地方)
- カヒル層(オーストラリア、ピンク・クリーク地向斜)。硫化物を含む。
- ヴェンタースドープ・スーパーグループ(南アフリカ)。
- スティープ・ロック・レイク・シリーズ(カナダ盾状地)。
- ウーマン・リヴァー縞状鉄鉱床(カナダ盾状地、スペリオル地方)。
- ミチピコテン(カナダ楯状地、スペリオル地方)。
- フォーテスキュー層群(オーストラリア、ハマスレー盆地)。
- バーチ‐ウチュイ緑色岩帯のSyngenetic "barren" 硫化物堆積物(カナダ、スペリオル地方)。
- ディア・レイク緑色岩帯(アメリカ合衆国、ミネソタ)。
- イルガルン地塊の緑色岩帯の黒色頁岩(オーストラリア)。
- ローデシア片岩帯の縞状鉄鉱床(主にセバクウィアン層群)。
- イエングラ・シリーズ(シベリア、アルダン楯状地)。硫酸塩は重晶石とanhydriteに含まれる。
- フィグ・ツリー層群(南アメリカ)。硫酸塩は重晶石にある。
- ワラウーナ層群(オーストラリア、ピルバラ地塊)。硫酸塩は重晶石にある。
- シュヴァルコッピー層(南アフリカ、オンファーヴァハト層群)。
- イスアの縞状鉄鉱床(西グリーンランド)。