縞状鉄鉱床

BIF堆積量の時代変化
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BIF堆積量の時代変化
原生代後期BIFの分布
氷河堆積物に挟まれる縞状鉄鉱床も大きな謎の1つである。縞状鉄鉱床は太古代から原生代初期(38億年前~約19億年前)にかけて形成された地層に特徴的に挟まれる縞状の堆積岩である。構成鉱物はおもに酸化鉄であるハマタイトやマグネタイトと細粒の石英粒子であり、厚さ数mmから数cmで鉄の多い層と石英の多い層が互層している。この地層は、海洋における化学的沈殿過程によって形成されたと考えられている。とくに重要な点は大量の鉄がどこから供給されたかという問題で、当時の海洋は酸素に乏しく鉄は二価鉄イオンとして海水中に大量にとけ込んでいたとされる。この説明によると19億年前から現在までほとんど縞状鉄鉱床の堆積がみられないのは、海水が酸化的になったことによる。ところが、原生代後期の氷河堆積物にともなって縞状鉄鉱床が堆積しているのである。これらは太古代や原生代初期のものに比べて小規模であるが、ナミビア、エジプト、カナダ、中国、ブラジル、サウス・オーストラリアなど世界各地で発見されていることは重要な意味をもっているにちがいない(たとえば、Lottermoser and Ashley, 2000)。
文献
Lottermoser, BG; Ashley, PM. 2000. Geochemistry, petrology and origin of Neoproterozoic ironstones in the eastern part of the Adelaide Geosyncline, South Australia. Precambrian Research, 101, 49–67.