ラッパヤルヴィ

別名
ラッパ湖
ラテン表記
Lappajärvi / Lappajarvi
緯経度
北緯 63°10′ (+63.17°) / 東経 23°40′ (+23.67°)
国/地域
フィンランド
直径
23 km (Pipping and Lehtinen 1992); 17 km (重力異常); 14 km(Jessberger and Reimold 1980)
年代
(73.3±5.3) Ma (PASSC, Jakubovski); ∼ 71 Ma (GSF); (73.3±0.4) Ma (GSF, Ar‐Ar)
物証
衝撃角礫岩; インパクト・メルト; スーバイト; ショックト・クォーツ
このクレーターはヘルシンキの北西340 kmの位置にある。直径は17 km。第四紀の氷河作用を受け、地形的には平坦である。衝突構造の縁辺部には地層の逆転構造が認められる。基盤岩は、先カンブリア時代(原生代)の花崗岩・片麻岩類である。
ドイツのリース衝突構造のスーバイトからコーサイトが発見され、衝突起源説が有力になると、そのほかの奇妙な地質構造も衝突起源である可能性の再検討が始まった。フィンランドの地質学者サハマ(Sahama)は、ラッパヤルヴィは衝突地形だと考えた。当時、スェーデンでは、地質学者N.B. Svenssonが、ミエン湖が衝突構造ではないかと主張していたが、地質学者はその考えを無視していた。
この地域のカルナ島に、従来の岩石分類に当てはまらない奇妙な岩石が露出していた。この岩石は島の名前をとってカルナイト(karnaite)と名づけられた。黒っぽい色をしており、破砕された岩片や融解してできたガラスを含んでいた。
文献
Grieve, RAF; Wood, CA; Garvin, JB; McLaughlin, G; McHone, JF Jr. 1988. Astronaut’s guide to terrestrial impact craters. LPI Technical Report, (88‐03), 1–89.
Jessberger, E.K., and W.U. Reimold A Late Cretaceous 40Ar‐39Ar age for the Lappajarvi impact crater, Finland. Journal of Geophysicalcs, 48, 57–59., 1980.
Pesonen, L.J., N. Marcos, and F. Pipping Palaeomagnetism of the Lappajarvi impact structure, western Finland. Tectonophysics, 216, 123–142., 1992.
Reimold, W. The Lappajarvi meteorite crater, Finland: petrography, Rb, Sr, major and trace element geochemistry of the impact melt and basement rocks. Geochimica et Cosmochimica Acta, 46, 1203–1225., 1982.
Svesson, N.‐B. Lappajarvi structure, Finland: Morphology of an eroded impact structure. Journal of Geophysical Research, 76, 5382–5386., 1971.